梅雨の晴れ間。今日は久しぶりに御天道様が顔を覗かせました。貴重な晴れの日には、やることがいっぱい。
こうげのようかんと言えば、大平川底柿生産組合の柿ようかん。古くから庭木として暮らしとともにあった川底柿は、時代の流れとともに、手付かずになり、放置されるものが増えていました。そんな光景を見るに見かねた有志の手によって誕生したのが、この川底柿のようかん。地域の女性が集まって、加工を担当しています。手づくりのやさしい味。40年近く変わらない製法で受け継がれています。かつて、大手菓子メーカーからもお誘いがあったらしく、自信を持ってお勧めできる逸品なのです。
こうげのシゴトでは、平成24年から2年間ほど「研究会」という形で、ようかんの持つ古き良き部分を見つめ直す作業と、それを伝えていく方法を、一緒に考えてきました。でも、価値を伝える作業については、まだまだこれから。
先日、久しぶりに組合の加工所を訪ねました。何年経っても変わらない雰囲気に安堵しながらも、確実に高齢化が進んでいることを実感します。特に、後継者の話題になると、危機感に近いものが感じられます。これからうまく残していけるかどうか、引き継いでいけるかどうか。失くしてはいけないものが、ここにもあります。
そんな中、組合発足当時に販売していた「ひより柿」を復活させようという明るい話もありました。ひより柿は、天日干しにした川底柿を1年以上熟成させたもの。
これから、これまでの研究を踏まえ、地域内外のみなさんと一緒に、何かしらお手伝いができないかと考えています。
そして、広くみなさんに応援していただけますように。よろしくお願いします。
text=森重了一(上毛町企画情報課)
ようかんだけでなく、このパッケージもずっと変わらない良い味。
川底柿。殿様に献上されていたという400年の歴史があります。
加工部員は、現在4名。まずは、見学やお手伝いなど、御関心のある方はお知らせください。