こうげの草と老舗天然醸造醤油蔵-モノコトヒトと-

どこの町にも、少なからず、ずっと大切にされてきたモノやコトがあったりします。
ひとつひとつを紐解いていくと、それらの背景には、必ず「ヒト」の存在が見えてきます。その「ヒト」こそが、とても大事なんだろうと考えています。

こうげのシゴトが関わるモノコトについても、その辺をお伝えすることが目的です。
昔からあるモノの価値や、新しく生まれるモノの価値。より多くのみなさんに触れていただく機会があるとすれば、きっとそこから、つくり手の自信や地域の誇りにつながったり、ファンになってもらったり、ずっとみんなで応援していくことができるような、そんな良い循環が生まれたりするのではないかと思っています。

現在、二反田醤油さんの商品づくりのお手伝いをさせていただいています。二反田醤油さんは、大正8年創業。上毛町で100年の伝統がある天然醸造の醤油蔵です。「もろみ醤油」や「くぼて漬け」が郷土の味として、地域のみなさんに親しまれていますが、新しい動きもあります。昨年来の野草醤油の研究会では、商品化への道筋が具体的になってきました。二反田醤油の杜氏さんと、摘み草の御婦人たちが研究を進めています。乞うご期待。

text=森重了一(上毛町企画情報課)

二反田醤油の発酵蔵
100年続く二反田醤油本店。杜氏の岩住さんが、野草の摘み娘さんたちを御案内。

二反田醤油、創業当時の発酵蔵
大正8年創業当時の建屋。

野草醤油のサンプル(ヨモギ)
野草醤油の研究が進んでいます。

ノビル
野草醤油の素材として期待されているノビル。

ヨモギの新芽
こちらはヨモギ。この時季の新芽は特にきれいです。

ヨモギの下処理
どんな場面においても、支える「ヒト」がやっぱり一番。

こうげの草と老舗天然醸造醤油蔵-良いものを良いものとして-

こうげのシゴトは「なぜ野草ですか?」とよく聞かれるようになりました。こんな質問を戴くのは、少しずつ取組みが認知されてきたからかもしれません。ありがとうございます。
端的に、野草を販売したいとか単純なものではありません。上毛町の豊かな部分とか、こうげの良さなどをお伝えしようと考えたら、野草に辿り着いただけなのです。この野草を牽引役として、諸々の「こうげの良いもの」を紹介できる仕組みを整えようとしています。

地理的な視点では、平野部と山間部が緩やかにつながった「ちょうどいい」環境、里山と呼ばれる心地のよい空間が広がるこうげ。人と自然が調和した、無理がなく、至極当然の暮らしのサイクルと文化を感じることができます。
そして何より、ここは野草の宝庫です。野草というと軽視されがちですが、実は古くから食として、あるいは薬として、当たり前のように暮らしの中で重宝されてきたものなのです。
同時に、こうした環境で暮らしているこうげの人たちは、純朴で温かく受入れてくれる方ばかりなので、一度でもこうげの里山を訪れてくれた方の大半は、リピーターとなってくれています。人の魅力については、とても大切なことなので、また別の機会に。

ということで、里山の魅力を伝えること。それは、こうげの豊かさを伝えることになります。
なので、こうげのシゴトは、こうげの豊かさをみなさんにお届けするために、諸々の仕組みづくりを行っているところです。そのひとつが商品開発です。

2015の秋は、野草ともうひとつの素材を使って、研究会を行いました。
もうひとつの素材というのは、100年の伝統を持つ天然醸造醤油蔵の二反田醤油。こうげで最も古い加工事業者さんということになります。
天然醸造の発酵蔵では、土着の菌たちが、こうげの気候や風土ならではの諸味を醸造してくれます。
幼少の頃から、二反田醤油さんの定番商品「もろみ醤油」で大きくなった私たちにとっては、欠かせない郷土の味です。

研究会には、野草の薬効を期待する健康志向に整合が取れる醤油を使用。二反田醤油の杜氏さんが準備してくれたのは、無添加の醤油です。これは、生揚げ醤油に火入れをしただけの「本醸造」と呼ばれるものです。
主な研究成果としては、野草の醤油漬けと、野草ドレッシングの可能性が広がってきたこと。
引き続き、二反田醤油の杜氏さんや、つむぎての会さん、その他協力者のみなさんと、商品化に向けた詰めを行っていきます。

こうげの良いものを掛け合わせ、商品化することで、こうげの良さを伝える一助になれば幸甚です。
御愛顧を賜りますよう宜しくお願い致します。

text=森重了一(上毛町企画情報課)

二反田杜氏
今回の研究テーマである天然醸造醤油の杜氏さん(撮影:山田圭さん2012)

二反田(商品)くぼて漬け
杜氏の岩住さんはこんなチャレンジもしてきました(くぼて漬けのリデザイン)

二反田(商品)六年仕込
さらに、こんなチャレンジもしてきました(国産丸大豆の六年仕込み)

ノビル
醤油漬けの野草はノビルを採用、とても使いやすい素材です

ノビル下処理後
下処理後のノビル

二反田醤油本醸造
杜氏の岩住さんが特別に準備してくれた本醸造(生揚げに火入れしたもの)

野草の醤油漬け(仕込中)
野草の醤油漬けを仕込み中、これは行者漬け(他にもノビル醤油、ヨモギ醤油など)

野草の醤油漬け(仕込完了)
野草の醤油漬け8種類、仕込み完了

テイスティング
テイスティングの様子、行者醤油はそのままタレなどに使えそう

野草の醤油漬け(充填)
さらし布で濾過し加熱処理したら容器に充填

野草の醤油漬け(完成)
野草の醤油漬け、サンプルが完成

ノビルペースト
ドレッシング用のノビルは、ペーストに

ノビルドレッシング
油や調味料を加え加熱したのちに充填、ノビルドレッシング完成

炭火焼き
試作した野草醤油を、みたらし団子や焼き肉に合わせてみる

みたらし団子醤油
みたらし団子は大好評、今後イベントなどでお目見えするかも

みたらし団子たれ
砂糖や片栗粉を混ぜてつくったタレも絶品、乞うご期待

参加者募集-草のヒット商品開発研究会-

里山の魅力ある資源として高い可能性を秘めた野草を通じて、こうげの良さを広く知っていただくために、野草の商品開発を行います。
こうげでは、地域資源を活かした魅力的な商品をつくることで、「足元の宝」の価値を共有するとともに、こうげの里山ブランドとして皆さんにお届けできるように、頑張っています。

text=森重了一(上毛町企画情報課)
案内チラシ

【参加者募集】
草のヒット商品開発研究会-こうげの草と天然醸造醤油-

100年の伝統を持つ天然醸造醤油蔵の二反田醤油本店のもろみ醤油と、こうげの野草で、商品をつくります。3回を通じて、商品づくりに必要な研究を行いますので、全回に参加できる方を優先させていただきます。なお、今回は、こうげ在住の方のみを対象とさせていただいておりますので、予め御了承ください。

[開催日時] ①平成27年11月10日(火)14:00-17:00
      ②平成27年11月17日(火)14:00-17:00
      ③平成27年11月24日(火)14:00-17:00

[会  場] げんきの杜ほか(上毛町八ツ並143-1)

[対 象 者] 上毛町在住で、野草商品づくりに関心がある方 ※10名程度

[参 加 料] 各回1,000円(保険料、材料代込)

[講  師] 尾崎正利氏(職彩工房たくみ、農産加工アドバイザー)

[主  催] 住みたい上毛町推進プロジェクト「こうげのシゴト」

[協  力] 有限会社 二反田醤油本店

[問合せ・申込み方法]
上毛町企画情報課(TEL0979-72-3111/FAX0979-72-4664)
・窓口で申込用紙に記入のうえ、提出してください(郵送、ファックス可)
・申し込み用紙は、こちらからダウンロードすることもできます。
・受付期間は、11月2日(月)から11月9日(月)まで

チラシ申込書(草商品)11月

みなさんの御参加、お待ちしております。
尾崎先生と岩住杜氏

天然醸造の醤油蔵、ホームページ完成

7/23(火)は二反田ショウユーこと研究会の第11回。

前半は、久しぶりに同席がかなった社長に
商品開発やイベント参加、ホームページ製作状況について報告。
今後の商品開発の方針などについて意見を交わしました。

後半はこれまで事業者自身が製作してきたホームページの仕上げ。
この日は築上たまごにわとり研究会の古野氏も来られ、
ホームページの製作状況について見学されました。

改めて一つ一つのページを確認し、
ここで何を伝えたいのか、どう表現すればよいのかを検討しました。
後日、修正内容を反映して、ついに本日(8/8)、
二反田醤油本店のホームページ公開です。


http://nitandahonten.urdr.weblife.me/index.html/index.html
ついに完成したホームページ。これから日々、磨かれていきます。


社長に研究会の進捗報告をしながら、今後の方針を意見交換。

思いを自分の言葉に変えていく

7/16(火)は二反田ショウユーこと研究会の第10回。

先日の福岡パルコでのイベントに向けて開発した
限定商品である6年熟成の無添加丸大豆醤油。
この醤油について商品モニタリングを行い、
今後の商品開発に活かせないかということになりました。

しかし、例えばアンケートを取ろうにも、どうすればよいかわからない。
そこで、今回の研究会ではアートディレクターの首藤氏にお越しいただき、
商品モニタリングも含めた、商品の伝え方について指導いただきました。

アンケートを取るにしろ、商品をPRするにしろ、
その商品について、誰に、何を伝えたいのか、
事業者側がしっかりと言葉として持っておくことが何よりも重要とのこと。

これまでイベントやホームページ制作等で検討を重ねてきた
コンセプトや商品への思いなどを、言語化することになりました。

これまでの検討や商品への思いを講師の首藤氏(写真左)に語る醤油杜氏の岩住氏(写真右)


熱心にメモを取る。商品への思いを抽象的ではなく、具体的な言葉に落としていくことが必要。

増やすよりも深める

6/11(火)の午後は二反田ショウユーこと研究会の第9回。

今回は5/13(月)に登壇した福岡パルコでのイベントの反省会と
ホームページ制作について進捗確認を行いました。

イベント用商品を準備したこともあり、反省会では自然と商品開発の話へ。
材料の幅を広げるなど、商品ラインナップを増やす横の展開よりも、
一つ一つをしっかりと深めていく縦の展開の方が
二反田醤油本店には合っているのではと提案されました。

ホームページ制作については形ができてきたので、
一度、すべてのコンテンツを埋めてみることに。
次回の研究会ではホームページの内容について検討します。

講師の先崎氏(写真左)に制作したホームページを見せる醤油杜氏の岩住氏(写真右)。


だいぶ形が見えてきた。どんなページに仕上がるか。


仕込み方や材料を変えて、醤油の開発も試行錯誤中。

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<研究会情報>
◎6/18(火)
13:30 第11回ゆいきららキラキラ研究会/講師:ゴトウタカコ氏
◎6/19(水)
13:00 第3回みんな持ってるつばさ研究会/講師:井口和泉氏
◎6/21(金)
10:00 第9回大平川底ガッキー研究会/講師:首藤ひとみ氏
14:00 第2回からあげハリウッド研究会/講師:首藤ひとみ氏
◎6/22(土)
10:30 野草事前調査会(仮称)
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福岡次世代醤油トーク「東の二反田・西のミツル」

5月11日(土)から19日(日)まで福岡パルコで開催された「天神ビレッジ」。
そのイベントの一つとして、5/13(月)18:00~19:00に
『福岡次世代醤油トーク「東の二反田・西のミツル」』が開催されました。

二反田ショウユーこと研究会で出てきたアイデアから実現した今回のトークイベント。
上毛町と糸島市。福岡県の東の端と西の端の醤油杜氏が福岡の中心街、天神で対談しました。

福岡パルコの8Fにて、田植えやスプーン作りなど様々な行事が行われた「天神ビレッジ」。


パルコの一角を封鎖してトークイベント。沢山の方にお越しいただきました。


登壇者の一人、上毛町の二反田醤油本店、岩住清司氏。東の若き醤油杜氏。


登壇者の一人、糸島市のミツル醤油醸造元、城慶典氏。西の若き醤油杜氏。


醤油業界の話から、お二人のこれまでの人生、そして今後の展望まで内容は多岐に。


会場では今回のイベントに向けて準備した二反田醤油本店の商品も販売。
6年熟成の無添加丸大豆醤油は少し在庫を確保してもらっているので、
興味がある方はお問合せください。

※福岡次世代醤油トーク「東の二反田・西のミツル」の様子は
 アナバナチューンさんにもレポートいただきました。

(統括M:久保山)

商品開発の第一歩として

5/3(金)は二反田ショウユーこと研究会の第8回。

この日は5/11(土)~19(日)に福岡パルコで開催される
天神ビレッジ」に出展する商品について検討。
出展するのは、二反田醤油本店の二本柱である「もろみ醤油」と「くぼて漬け」、
そして6年間かけて熟成した国産丸大豆の無添加しょうゆ。
これらをどのように発信するか、ビンのサンプルに商品を詰めてみるなど、
試行錯誤をしました。

検討の結果、このイベントを単発のものと捉えるのではなく、
今後の商品開発の第一歩と捉え、取り組むことに。
今後はホームページの制作を並行して行いながら、商品を磨いていきます。

今のパッケージや表示内容を確認する講師の先崎哲進氏。


醤油を詰めるビンのサンプル。サイズは小さめに。


くぼて漬けを様々なサイズにカットしつつ、ビン詰を検討。試食し、食感も確認した。

(統括M:久保山)

醤油杜氏の躍進

4/18(木)の午後は二反田ショウユーこと研究会の第7回。

自社で作ると決意した二反田醤油のホームページ。
今回はその試作品を見ながら、これからの情報発信について検討を進めました。
大枠としての掲載内容とトップページのイメージが煮詰まってきたので、
今後は具体的に掲載する文章や写真の検討に移ります。

また、福岡パルコで開催される「天神ビレッジ」というイベントの一つとして、
5/13(月)に、先日、視察したミツル醤油醸造元と東西醤油杜氏トークが決定。
次回はイベントの打ち合わせと、引き続きホームページ制作を進めます。

醤油杜氏の岩住氏(写真右)が作成したホームページ案を拝見。
講師の先崎氏(写真左)よりアドバイス。


研究会の途中で仕込みの時間が来たので、仕込みの作業をしつつ検討の続きを。


どんなホームページが出来上がるか楽しみだ。

(統括M:久保山)

醤油蔵ホームページ制作開始

3/22(金)の午前中は二反田ショウユーこと研究会の第6回目。

Webサイトの制作を自分たちで行ってみることを決意した二反田醤油本店。
5月中旬オープンを目指し、制作作業に入っています。
今回の研究会では、カメラマンの方をお呼びして
商品写真の取り方や心がけることを指導してもらいました。

プロの仕事も拝見させてもらいながら、
Webを通して何を発信していくかも一緒に検討。
次回、Webサイトの素案を敲きます。

ちょうど仕込みをするということで、研究会前に見学。麹を機械と手でかき混ぜているところ。


カメラマンの大塚氏(写真右)に指導を受ける工場長の岩住氏(写真中央)。
プロが撮影した写真を見たり、実際に撮影したりしながら指導を受ける。


主力のくぼて漬け(もろみ漬け)の撮影に挑戦。

(推進員:久保山)

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